ビビり

意外にビビりだった。



とっくに仕事は終わっていたのに、ただGoogleメールを行ったり来たり行ったり来たり…1時間。



きょ、今日こそ言うんだ!伝えるんだ!エーに入れてくださいと!

と、マジに告白直前の乙女ちゃんを心の中で気取りつつ、

異常な心拍数を記録していた…



い、言うんだ!



一人、また一人帰っていき、ついに向かい合ったテーブルの3人だけになった。

き、気まずい…

どう切り出す?

『あのー考えたんすけどー…』のいつものとっぽい兄ちゃんノリか?

いや、ここれはじ人生かけた大勝負の場、め面と向かって横さんバリのけ敬語力で…

『しょ少々よろしいですか?…』



キショ!



ダメだ、完全なヘタレだ!
いつからおーがはこんなへなちょこになっちまったんだ!



と、半ば諦めかけたそのとき、もう一人いた所員さんが、空気を読んで?席を立ってくれた。

チャ…チャンス!これで万一フラれても収拾がつくッ!

そう、相変わらずおーがは『なにかの手違い』に怯えていたのだ…



その瞬間はお粗末なもんだった。

『この前、Naか先生に進路どうしたらいいか相談しに行ってたんすけど…(中略)…オープンエーに入れていただけますか?』



なんて回りくどい告白をしたんだと思うよ、自分でも!

わざわざ海とプールの例えなんか出しちゃってさ!

『私は海で泳ぎたいんす!』

クッサ!キショ!

しかもPC越しに顔も合わせず…

チェリボーイかッ!



『じゃあ来年の4月からね』

そしてBaばさんもPCから目を離すことなくあしらった。

一世一代の大告白は、こうしてなんか微妙な感じに終わった…






というわけで、生まれて初めて内定者になりました。おめでとう!


いいのか?こんなで…